人の話に耳を傾けるということは経営者にとって備えておきたい技術です。
また、傾聴力があるかないかは、経営者資質だけではなく人間性にも大きく影響すると思います。
そして、実は聴いた後にすべきことをしっかり行うことで、吸収力に大きな違いが出てきます。吸収力が大きくなることで経営者資質をアップさせることでしょう!
今回のテーマは
「傾聴力3つのポイントと聴き終えた後の重要性」
です。
私は元経営者、現カウンセラーブロガーのhajimeと申します(詳しくは「はじめまして」をご覧くださいhttps://hajime0-0blog.com/27/)。
約20年間の会社経営で得た経験とカウンセラーという資格を生かし、現在経営されている方々へ少しでもお役に立てればと思い、オンラインカウンセリングルームを運営しながらブログを書いています。
今回の記事が経営者の皆様のお役に立てたら幸いです。
☆今回のテーマは stand.fm「hajimeラジオ」でも放送しておりますので”ながら聞き”でもお楽しみ頂けます。無料アプリインストールはこちら⇒stand.fm
人の話を良く聴くからといって「素直な人」とはいえない

経営者を務められるような方は、自身の確固たる考えやポリシーがあるので、他人からの忠告や助言に煩わしさを感じてしまうこともあると思います。
特に、現時点での業績が良好な経営者ですと「人の忠告など聴かずともうまくいっている」という思考から、この傾向が強いケースが多いです。
但し、こういった経営者も対面的にはしっかりと耳を傾けている姿勢は見せます。しかし肝心の話はスルーしているでしょう。

調子が良い時というのは「我」が強くなる傾向にありますので、このような状態に陥りやすくなります。
「謙虚さ」「素直さ」は失わないようにしましょう。
一方で、大成功を納められている有能な経営者の方は、どのような話にも耳を傾け、ひとつの意見として聴き入れ、それを自分の中で咀嚼して有益な部分だけをビジネスに活用し収益に繋げています。
また、思考停止で短絡的に話を聴き入れず、入手した情報を自身で調べたり学んだりし深く理解してから実行に移すことも特徴と言えるでしょう。

どんな相手の話でも一旦は聴く

経営者がしっかり耳を傾ける際、話してくる相手がどのような人物なのかもとても重要なポイントになります。
先述した「忠告・助言」を経営者に進言してくる相手はさまざまです。
・親や兄弟など身内
・ビジネスパートナーや幹部
・知人、友人
・取引先、取引金融機関
・税理士、コンサルタント
相手によって経営者に対する想いや熱量、意図なども違います。
そのため経営者としても聴き方に変化が出ると思います。
しかし、いずれの相手でも大切な共通点は、
一旦聴き入れてみる
ことです。
逆に良くない姿勢・態度としては、
× 相手が真剣に話している最中に話を打ち切る
× 自分には受け入れられない意見なので感情的に反論する
× 明らかに上の空のような聞き方
× ながら聞き
こんなことをしてしまうと、一生懸命自分に話そうとしていた相手は「もういいや」と口を閉じ二度と本気で助言してくれることもなくなるでしょう。
そして有効な情報などの入手も途絶えていきます。
これは会社経営にとって大きな損失と言えます。

傾聴力3つのポイントと聴いた後にすべきこと

まずは話を聴き入れましょうという話をしてきました。
そして “聴くときの姿勢” が何より大切です。
傾聴力3つのポイント
①聴いている時に適度な相槌を打つ
・・・相槌の打ち過ぎは、相手が落ち着いて話せなくなるので注意しましょう!
②自分の話は後にして相手の話に集中
・・・ついつい自分の想いも話したくなりますが、ぐっと堪えて傾聴に集中しましょう!
③メモを取る
・・・メモを取っていると、相手は「聴き入れてくれている」という実感を得られ安心して話せるだけでなく喜びにも繋がります。
これらを理解しているという方も多いと思いますが、出来ていない方が多いのも事実です。
この3つのポイントを押さえて傾聴することで、相手も話しやすくなることで経営者にとって有効・有益な情報を引き出せることにもなります。
そして更に重要なポイントが、
聴いた後にやるべき3つのことです。
①冷静に話を思い返す
・・・冷静な状態になってからその話を引き出し、落ち着いて整理します。
②話の内容を分析
・・・相手が一番伝えたかったことは何か。ビジネスの話であれば、有益な部分は何か、不利益な部分はないか。
③有効な部分をまとめる
・・・有効なやるべきことをTODOリストとしてまとめます。不明点や質問したいことあれば後日本人に改めて聞いてみましょう。
本当の意味での「聴く力」とは、聴くときの姿勢も重要ですが、聴いた後に話を整理しやるべきことをまとめる力です。
ここで生まれた有効なやるべきことをすぐに実行すること、これが本当の意味での「素直な人」と言えるでしょう。
そして実行に移しより良い結果が出たら、真っ先に進言してくれた相手に朗報を伝えましょう。
きっとその方はあなたに対してまた素晴らしい助言や忠告をしてくれあなたを助けてくれると思います。
経営が厳しく余裕がないとき時こそ「聴く力」を大切にしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、相手の話を聴くときの3つのポイント、そして聴いた後にやるべき3つのことをお話しさせて頂きました。
結論:聴く姿勢も大切ですが、聴いた後にすべきことが何より重要です。
今日のお話しで素直さに欠けていたと感じられた方の場合、心に余裕がないという原因も考えられます。
経営でお疲れになられた心や体を休ませるのもひとつの仕事です。
「休むことを恐れて休日が取れない社長の思考を変える」という記事も合わせてご覧ください。

最後にテーマに沿った
\おすすめの本/
を一冊ご紹介させて頂きます!
林 健太郎
優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?
リーダーが傾聴力を磨き、部下の話を「黙って聞く」と、新しい価値が生まれます。
・リーダーと部下との信頼関係が深まる
・部下が、自分で考えて行動するようになる
・リーダーが、自分のすべき仕事に集中できる
リーダーが部下の話に耳を傾けることで上記のようなメリットが生まれます。
しかし、いざ「部下の話を聞こう」としても「聞き方」を身につけていないと失敗します。
のべ650人を超える経営者やリーダーへのコーチングの実践と理論から編み出した、「傾聴力」の基本から実践法までをわかりやすく解説した一冊です。
著者 林 健太郎
リーダー育成家。合同会社ナンバーツー エグゼクティブ・コーチ。一般社団法人 国際コーチ連盟日本支部(当時)創設者。
1973年、東京都生まれ。バンダイ、NTTコミュニケーションズなどに勤務後、日本におけるエグゼクティブ・コーチングの草分け的存在であるアンソニー・クルカス氏との出会いを契機に、プロコーチを目指して海外修行に出る。帰国後、2010年にコーチとして独立。2016年には、フィリップ・モリス社の依頼で、管理職200名超に対するコーチング研修を実施。
日本を代表する大手企業や外資系企業、ベンチャー企業や家族経営の会社まで、のべ650人を超える経営者やビジネスリーダーに対してコーチングを実施。企業向けの研修講師としての実績も豊富で、フェラーリ社の日本の認定講師を8年間務めるなど、リーダー育成に尽力される。

優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか? (単行本)
出版社 | 発売日 | 単行本 |
三笠書房 | 2022年6月29日 | 248ページ |
傾聴を現場で活用する方法について、とても丁寧に書かれた本
エグゼクティブコーチとして長年活躍されてきた筆者だからこそ、書くことができる内容だと感じました。
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前著『できる上司は会話が9割』もそうでしたが、著者の豊富な経験に基づくデータベースから、汎用性のある事例を抽出してフレームワーク化したり、つまづきやすいところにも触れたりしてくださっているので、実際の現場ですぐ使える内容になっています。
とはいえ、一朝一夕には身につかない技術であるということも、読んでいて痛感しましたので、何度も繰り返し読んで、実践してを繰り返し、身につけていきたいと思いました。
コミュニケーションバイブル!!
非常に読みやすく、試しやすい!!
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著者の言葉にもあるが、VUCAの時代とも言われる変化の激しい現代社会では、1つの方法に固執していては取り残されてしまうことを実感しているため、日々色んな方法を実践していくことが求められていると感じている。
そういった意味では、ビジネスの現場でも使えるコミュニケーションスキル、傾聴力について、丁寧に記載されており、すぐに試せる内容で非常にありがたい。
傾聴の大切さ
傾聴力の大切さや実践の仕方などについて学べます。個人的に参考になったのは人が何を重視するか四つに分類して、それに応じた質問例が書かれていたところです。その人の価値観を知り、それに合わせた傾聴、質問ができればスムーズなコミュニケーションがとれると感じました。
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今回のお話しがお一人で苦悩されている経営者の方のお役に立てたら幸いです。
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